ロードバイク初心者が最初に考えるべきこと
憧れていたロードバイクをついに手にした!
その興奮はその先もずっと忘れられない大切なものです。でもそれを一通り味わったあと、初心者は何を考えてどこから手をつければよいのでしょうか。とにかくお金と時間のかかるロードバイク生活で一番最初に軌道に乗るために必要なことを考えてみましょう。
ロードバイク初心者が最初に考えるべきこと(第一弾 No.1-4)
1.ロードバイクの使い道
まずは新しいバイクを何に使うのかをぼんやりとイメージしてみましょう。通勤通学に使うのか、趣味として休日に乗るのか、レース出場を目標とするのかによってその先に必要なトレーニングも機材も全く違ったものになってきます。
いきなり細かく決めるのは大変かも知れませんが1ヶ月先、半年先に自分が愛車と一緒に何をしているのかを考えてみることは大まかな指針を立てる助けになるだけでなくとても楽しいものです。
2.トレーニングのスケジュール
どういう乗り方をしたいのか大まかに決めたら次はそれに向けてどのようなトレーニングをしていくのかというスケジュールを立てるのがベストです。
え、まって、私はゆるゆるポタリングしかしないからトレーニングなんていらないよ!という方は、トレーニングという言葉を「慣れるための練習」に置き換えてみてください。ロードバイクは今まで乗っていたママチャリやMTBと違い、独特の前傾姿勢やSTIシフターとよばれる変速機など、慣れなければいけないものがたくさんあります。そういったものを意識せずに楽に乗れるようになるためにもまずは練習をしてみることは必要不可欠です。
レースに出たいという場合は年単位での長いトレーニングとなりますが、そうでない方も本当に楽しく遠出する前に数週間から数か月の「慣らし」が必要となります。
トレーニングに関しては後日別の記事に書きますが、下記リンクの質問コーナー(質問自体はこの記事の内容とは関係ありません)の冒頭で元プロサイクリストで現在レース中継などで解説者を務める栗村修氏が順応のしかたを単純明快に書いているので紹介します。
まず確認なのですが、僕が言う「順応」というのは、必ずしも「たくさん自転車に乗って自転車に慣れてね」ということを意味するわけではないんです。僕は順応ということを、もうちょっと細かく考えています。
時間を指標にするならば、長時間、たとえば5時間自転車に乗ることを繰り返すと、体は5時間乗ることに順応します。一方で、1時間の短時間高強度の練習を繰り返すと、体は1時間の短時間高強度のレースに順応するでしょう。これが順応です。
ロードバイク初心者がロードバイクに順応するための練習において大切なことは、目的にできるだけ近い動きを毎日繰り返すことです。ポダリングとロングライドが目的ならまずは自宅の近所で一定時間漕ぎ続ける練習を、レースが目的なら参加予定のレースに合ったコースで自分を追い込む強度の練習をできるだけ毎日することが大切、というわけです。
3.必要な追加機材
目標を決めて練習のスケジュールも立てた!よし、いくぞ!といって今すぐ飛び出せるかといえば、残念ながら多くの場合そうはいきません。歩いても自宅に帰れる距離でテストライドをするのであれば自転車さえあれば問題ない場合もありますが、ロードバイクの特徴は身体の運動出力に対する移動距離の効率が良いこと。
弱虫ペダル1巻の冒頭にもありますが、ロードバイクというのは人力最速の乗り物として開発されたものであり(TTバイクなどをロードバイクの亜種として扱うと、ということになりますが...笑)、初心者でも思いがけず遠くまで短時間で楽に行けてしまうことを頭の片隅に入れておいてください。ロードバイク練習初日に楽しくて夕方遅くまで自宅から何十キロも離れたところまで乗ってきてしまい、寒いし暗いし疲れたし不安なのに何も持っていない。。。ということにならないよう、目的に合った装備と持ち物を必ず携帯するようにしましょう。
こちらも別記事に詳しくまとめますが、最低限必要なのは
となります。これらはサイクリストならだれでも必ず用意しなければいけないものなので、面倒がらずに毎回用意しましょう。ハンガーノックについては後述します。興味のある方は以下のGCN(イギリスの元ナショナルチャンピオン等有名な元選手4名が自転車について解説しまくる有名なYouTubeチャンネル)の動画でサイクリングの必需品を解説してくれていますので視聴してみてください。英語が苦手な方も見るだけでなんとなく分かると思いますのでトライしてみてくださいね。
4.情報集め
ロードバイクに限らず趣味の世界において、「知る」ことは何よりも大切なことであると私(中の人)は感じています。今はとても便利な世の中なので
"ロードバイク 初心者"
などと検索すれば(そうやってこのページにたどり着いた方もいると思います)何を買ってどこに行くべきなのかなど最低限必要な情報は簡単に手に入ります。
でも大切なのはそこからです。この記事の中で紹介した内容だけでも、なぜロードバイクは慣れが必要なのか?適当に初めてはだめなのか?今までママチャリに乗るときに何も持っていなかったし1時間くらいなら行けたけど、なぜロードバイクに限ってそんなに持ち物を用意しなければいけないのか?恰好をつけるためなのか?など、「なぜそれが必要なのか」という疑問を持ってその疑問を解消するための情報集めをしなければ、機材や持ち物の使い方を間違ってしまうかもしれません。
たとえばハンガーノックという言葉を先程使いましたが、それは何のことなのでしょうか。ネットで検索して集められる情報を要約すると下記のようになります。
ロードバイクは身体のエネルギーを効率良く使うために作られているので体感的な疲れよりも実際に消費された体内のエネルギーのほうが多い場合がある。特にアマチュアは脂肪よりも糖分がメインのエネルギー源として消費されるので、サイクリング中に糖分が枯渇しつつある状態で気付かずに漕ぎ続けていると特定の瞬間に糖分が完全に枯渇して突然動けなくなる。脳の思考に必要な糖分も枯渇しているため非常に危険な状態で、落車や事故に繋がることもある。これをハンガーノック、英語圏ではbonk(ボンク)といい、サイクリング中または休憩中に適切な食事をすることで予防することができるほか、起きてしまった場合はただちに自転車から降りて糖分の多い飲み物やエナジージェル等吸収性の高いものを摂取することで対処できる。突然力が入らなくなった、吐き気やめまいがしてきた等の場合はハンガーノックを疑ってただちにエネルギー補給のための休憩をすべきである。
「こういうことが起こり得る」というのを知っているのとそうでないのとで食べ物を持っていくことの大切さへの理解が変わりますし、知っていれば「疲れたと感じる前に糖分を摂取する」という意識も備わります。実際ハンガーノックはサイクリストのほぼ全員が経験する、パンクと並んで一番ポピュラーなトラブルですので軽視してはいけません。
元の話に戻すと、ハンガーノックの例で見たように「なぜ」「何のために」「どうやって」持ち物や機材、体調などを管理していくのかという情報集めはロードバイク初心者にとってある意味では練習よりも大切であり、無視して自己流で練習を始めてしまうと命に関わる場合もあるということを忘れないでください。
情報はインターネットやロード仲間から手に入れることができますが、当ブログは私がアメリカでひとりでロードバイクを始めて感じた情報集めの大切さの上で開設されたのでソロ(ひとり)でサイクリングを始める方の手助けになるようにまとめられています(まとめるつもりです)。他にもそういったブログやサイトはありますので色々なところから幅広く情報集めをするとトラブルの予防ができたり、何よりももっと楽しく安全にサイクリングに出かけられるようになります。
5.まとめ
いかがでしょうか。以上が私の経験と今までのリサーチに基づいた「初心者が最初に考えるべきことリスト1-4」となります。どれもサイクリングを楽しく始めるために必要なことなので、焦らず順番にクリアしていきましょう。
今後も関連記事を出してリンクを追加していきますので要望等あればコメントでお知らせください。
ではでは。